飲酒がやめられない人へ| 自律神経・睡眠・メンタルに起こる悪影響とは

禁酒の難しさと飲酒のデメリット

「お酒をやめたいのにやめられない」 「寝酒が習慣になってしまった」 「飲むと楽になるけど、翌日がつらい」

こうした悩みを抱えている方は少なくありません。 特に近年はストレスや不安を抱える人が増え、飲酒に頼るケースが目立ちます。

しかし、飲酒は一時的に気分を良くする一方で、 睡眠の質を低下させ、自律神経を乱し、心身の不調を悪化させる というデメリットが非常に大きいのです。

今回は、禁酒が難しい理由と、飲酒が身体に与える悪影響を詳しく解説します。

なぜ禁酒は難しいのか

禁酒が難しい理由は、単なる「意思の弱さ」ではありません。 脳と身体の仕組みが深く関わっています。

① アルコールは脳の報酬系を刺激する

アルコールを飲むと、脳から ドーパミン が分泌されます。 これは「快感」「幸福感」を生み出す物質で、飲酒が楽しく感じる理由です。

しかし、この快感は一時的で、 脳はその快感を“もっと欲しい”と学習してしまいます。

その結果、

  • 飲むと気分が良くなる
  • 飲まないと落ち着かない
  • 量が増える

という依存の入り口に入ってしまいます。

② ストレスや不安を紛らわせる“手軽な方法”になりやすい

現代人はストレスが多く、 「飲むと楽になる」という経験が強化されやすい環境にあります。

  • 仕事のストレス
  • 人間関係の疲れ
  • 孤独感
  • 不安感
  • 寝つきの悪さ

これらを一時的に紛らわせる手段として、飲酒は非常に“手軽”です。

しかし、これは 根本解決ではなく、むしろ悪化要因 になります。

③ 寝酒が習慣化しやすい

「寝るために飲む」という人は非常に多いです。 しかし、寝酒は 不眠を悪化させる行為 です。

  • 寝つきは良くなる
  • しかし睡眠が浅くなる
  • 夜中に目が覚める
  • 朝の疲労感が強くなる

この悪循環が続くと、 「飲まないと眠れない」という状態になり、禁酒が難しくなります。

飲酒のデメリットを詳しく解説

ここからは、飲酒が身体に与える悪影響を、治療院としての視点から詳しくお伝えします。

① 睡眠の質が確実に低下する

アルコールは眠気を誘いますが、それは 一時的な鎮静作用 によるものです。

● 眠気の作用はすぐに耐性がつく

1週間ほどで同じ量では眠くならなくなり、量が増えます。

● 深い睡眠が減る

アルコールはノンレム睡眠(深い睡眠)を減らします。

● 途中覚醒が増える

利尿作用・脳の興奮・呼吸の乱れが原因です。

● 朝の疲労感が強くなる

身体の修復が行われないため、疲れが蓄積します。

② 自律神経が乱れる

アルコールは自律神経に大きな負担をかけます。

  • 交感神経が過剰に働く
  • 副交感神経が働きにくくなる
  • 心拍が上がる
  • 不安感が増える
  • イライラしやすくなる

特に、不安やストレスを抱えている人は影響を受けやすく、 飲酒が症状を悪化させることが多いです。

③ 脳が興奮しやすくなる(離脱症状)

アルコールが分解されると、脳の抑制が外れ、逆に興奮します。

  • 朝の不安感
  • 動悸
  • 手のふるえ
  • 発汗
  • 落ち着かない

これらは 離脱症状 と呼ばれ、依存のサインです。

④ 睡眠時無呼吸症候群が悪化する

アルコールは筋肉を緩めるため、気道が狭くなりやすくなります。

  • いびきが強くなる
  • 無呼吸が増える
  • 酸素不足で脳が疲れる

これも翌日の倦怠感や集中力低下につながります。

⑤ 肝臓への負担が大きい

アルコールは肝臓で分解されます。 そのため、飲酒が続くと肝臓の負担が増え、次のような問題が起こります。

  • 脂肪肝
  • 肝機能低下
  • 薬の効きが悪くなる
  • 免疫力の低下

肝臓は沈黙の臓器と言われ、症状が出る頃にはかなり進行していることもあります。

⑥ 東洋医学から見た飲酒の悪影響

東洋医学では、アルコールは 肝(かん) に負担をかけると考えます。

肝が乱れると、

  • イライラ
  • 不安
  • 気分の波
  • 睡眠の質低下

などが起こりやすくなります。

また、アルコールは 脾(ひ) を弱らせるため、

  • 倦怠感
  • 食欲低下
  • 胃腸の不調

なども出やすくなります。

まとめ:禁酒は“意思の問題”ではない

禁酒が難しいのは、脳と身体の仕組みが関わっているためです。

  • ドーパミンによる快感
  • ストレスの多い生活
  • 寝酒の習慣化
  • 自律神経の乱れ
  • 離脱症状

これらが重なり、禁酒は簡単ではありません。

しかし、飲酒のデメリットは非常に大きく、 睡眠・自律神経・メンタル・肝臓・免疫 すべてに悪影響を与えます。

「最近、飲酒量が増えている」 「寝酒が習慣になっている」 「朝の不安感が強い」

こうしたサインがある方は、身体からのSOSかもしれません。

無理のない範囲で、少しずつ飲酒との距離を見直してみてください。



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